読書記録2

ラン

ラン

ようやく読んだ。装丁に一目惚れして購入してから多分半年以上経ってる。
最近の森絵都さんの作品に慣れていたので、急にファンタジー的な要素が出てきたときに、「あ、この人もともと児童文学書いてた人だっけか!」ということを読み出してから思い出した。
森さんの作品でいうと「カラフル」と「DIVE!!」を足して2で割ってそれに+αした感じ。
森さんは実は「生と死」をテーマにしてることが多いのかなあと思ったりした。それを重たく重たく提示することはないけど、密かにいつも「生きる」と「死ぬ」とか話に出てくる気がするなあ。
先はちょっと読めるんだけど、全力でうしろむきだった環がいつのまにかちゃんと進行方向が前になっていく様子がすごく自然で、人と人との関係ってそうだよなあ、こういう流れだよなあと思って、それが良かった。
環のこと初めは全部好きになれなかったんだけど、自分の不幸にしがみついてしまうというかその感じわかる気がするし、すごく人間らしいなあと思うと、愛しくなってきた。あと大島くんにとてもときめいた。むっつり熱血な大島くん。
森さんの話はやはり感情移入できる具合が半端じゃないなーと思いました。大好き。